診療案内

腎臓内科外来

~蛋白尿、血尿を指摘された方、むくみが気になる方、腎臓が悪いと言われた方、糖尿病、高血圧症で長く治療をされている方、一度受診されることをお勧めします~

近年、慢性腎臓病(CKD)が日本でも大変注目されております。慢性腎臓病は自覚症状がなくても、日本人成人の8人に1人がかかっているほど有病率が高く(日本腎臓学会 CKD診療ガイド2012)、また将来腎不全以外に心筋梗塞や脳梗塞をきたす危険性があります。当院では一般外来の他に、専門外来として腎臓内科を開設しており、腎炎から保存期腎不全まで幅広く診療を行っております。蛋白尿、血尿の場合、検査を行い、必要に応じて腎生検などの精査、治療をすすめます。
また、慢性腎臓病は生活習慣病と深い関連があることがわかっており、高血圧症、糖尿病などに合併する場合が多く、これらの原疾患をしっかり治療しないとさらに腎臓病は進行していきます。高血圧症、糖尿病、脂質異常症、高尿酸血症など、生活習慣病の患者様も一度、ご自分の腎臓の状態を把握するためにも、検査を受けることをお勧めします。

当院では腎臓病にならないための治療(生活習慣病の改善)、また腎臓の機能が低下してしまった場合でも、その機能を維持するための治療を行っていきます。

腹膜透析外来~在宅透析へのサポート~

当院では、腹膜透析患者様の外来治療、管理も可能です。透析導入が必要になった場合、患者様のライフスタイル、ご希望に合わせ、透析療法の選択(血液透析、腹膜透析)のお手伝いをさせていただきます。腹膜透析を選択された場合は、日本医科大学多摩永山病院の腎臓内科にてカテーテル挿入の手術を行っていただきます。

在宅透析治療にご興味がある患者様はお気軽にお問い合わせください。

内科(特に糖尿病、高血圧症、脂質異常症、痛風などの生活習慣病)

当院では一般的な内科の診療として、特に生活習慣病患者様の診療に力を入れていきます。
健康診断などで異常を指摘された方、なんとなく体調が悪いと感じる方、高血圧や糖尿病など生活習慣病が心配な方、一度受診され検査を受けることをお勧めします。

糖尿病や高血圧症、脂質異常症などの生活習慣病患者様の定期通院、検査も可能です。

PTA外来(経皮的血管形成術)

PTA外来
エコー

シャント血管の狭窄や閉塞病変に対し、血管をバルーンで拡張する処置(経皮的血管形成術:PTA)を行っています。
当院では、エコーガイド下で行うため体への侵襲はありません。
当院で透析を受けていない患者様でも受け付けております。
PTAは火曜日、木曜日に行っております(緊急時は除く)。
シャントエコーの検査は随時受け付けております。
お気軽にお問い合わせください。

人工透析治療(ベッド数40台、個室1台)

~透析液の清浄化によるオンライン血液透析濾過(HDF)治療~

当院では透析液をきれいに保つことにより、一般の透析治療では改善されない様々な不快な症状、長期透析合併症の軽減を目指しております。この清浄化された透析液を用いて、さらにしっかりと毒素や老廃物を除去するオンラインHDF(血液透析濾過)治療を取り入れております。(全ベッドにて可能)以下の様々な治療の報告がされています。

治療結果

  • 透析中の血圧低下改善
  • 透析アミロイドーシスによる骨、関節痛の改善
  • 下肢のイライラ感、むずむず脚症候群の改善
  • 皮膚掻痒感の改善
  • 食欲、栄養障害の改善
  • 貧血の改善 など。

透析液の純水化を達成するために、細菌数、エンドトキシンを厳密に管理しております。

シャント血管の管理、エコーガイド下PTA(経皮的血管形成術)

エコー
エコー

透析患者様において、シャント血管を良好に長く維持することは、透析生活の質を左右する大きな問題です。当院ではシャント血管に対し、体に侵襲のない超音波検査を定期的に受けていただき、シャント血流量の評価や狭窄病変の有無を検出し管理します。狭窄や閉塞病変を検出した場合は、エコーガイド下にてシャント血管をバルーンで拡張する処置(経皮的血管形成術:PTA)を行い、透析に必要なシャント血流が得られるよう血管を拡張、修復します。特に造影剤を使用しないために体に侵襲がなく、透析日に関係なく施行可能です。エコーガイド下PTAは当院内にて行うことができます。

PTAは火曜日、木曜日に行っております。
シャントのエコー検査はいつでも受け付けております。お気軽にお問い合わせください。

穿刺痛の軽減

穿刺時の疼痛が強い患者様には、今までの疼痛軽減テープ以上の作用を得られるリドカイン・プロピトカイン配合塗布剤(エムラクリーム)を使用して、穿刺痛を軽減させる取り組みを行います。

また穿刺部位にボタンホールという瘻孔を作成し、先の尖っていない針で穿刺することにより、痛みを軽減させ安定した穿刺を行います。

透析時のリハビリテーション

透析患者様の筋力低下、やせ、日常活動性の低下を予防するため、透析中にできる様々な運動療法を行います。これにより、心血管疾患の予防、透析効率の改善、糖尿病患者の血糖コントロール改善、下肢つりの予防、ストレス解消など様々な働きが認められております。
いつまでも元気に日常生活が送れますよう、お試しください。

電動サイクルマシン
電動サイクルマシン
ボール運動
ボール運動

キセノン光線治療器

キセノン光線治療器

キセノン治療器は、光治療通電治療・温熱治療の機能を合わせ持つ複合治療器です。多くの臨床現場で活用され、痛みを伴う各種症状・疾患に応用されています。キセノン光は体の深部まで到達し鎮痛作用を発揮すると考えられますが、主に近赤外線(太陽光線の波長の一部)を使用していますので、副作用の心配はほとんどありません。首・肩・腰・膝などの関節の痛み、シャント肢の痛み、関節の可動域の改善、肩こり、冷え症、神経痛、リウマチによる関節痛などお困りの方はご相談ください。

末梢動脈疾患(PAD)に対する集約的治療フットケア

透析患者の高齢化、糖尿病性腎症の増加により末梢動脈疾患(PAD)が増加しています。小さな傷がもとで潰瘍化し、痛みが強くなって歩けなってしまう場合もあります。

当院ではPADの早期診断、治療に力を入れ、各種検査の情報をもとに透析時のフットケアに重点を置きます。下肢血管評価の検査として、ABI(足関節上腕血圧比)、SPP(皮膚組織灌流圧)、CAVI(心臓足首血管指数)、さらに下肢血管の超音波検査などの検査をすすめ、形成外科、循環器外科、血管外科などと連携をはかり治療を行います。

毎透析時のフットケアとともに、必要に応じて血管拡張薬の注射、内服治療、さらに血漿交換療法(LDL吸着療法)を行います。下肢動脈に明らかな狭窄や閉塞部位が判明した場合は、他施設との連携によりしっかりと血管内治療(バルーンによる血管拡張、ステント留置)をすすめます。創傷形成部位の除圧のために、各個人の足の形態や歩行癖に合わせたフットウエアの作成もお勧めいたします。

LDL機器
LDL機器
CAVI機器
CAVI機器

在宅持続陽圧呼吸療法(ASV)

ASV
ASV

透析患者様は水分負荷の増大により、心不全症状が悪化したり心機能低下により血圧低下をきたす場合が多いとされますが、当院ではそれら慢性心不全状態の患者様に対し心負荷を軽減させ循環動態改善の働きを持つとされるマスク式陽圧人工呼吸器(adaptive servo-ventilation: ASV)による在宅治療の支援、指導を行っております。慢性心不全に対する非薬物療法として日本循環器学会でも注目されている治療法です。
透析患者に対する治療の働きとして、透析中の血圧低下予防、昇圧剤使用量の減量、下肢つれなど透析中の不快な症状の軽減、透析後の疲労感の軽減など患者QOLの向上に役立っております。

ライフスタイルに合わせた透析

5時間以上の長時間透析や、変則的な透析スケジュールもご相談ください。個室の透析室も備えております。患者様の個人個人の病状、ライフスタイルに合わせ、より元気に快適に日常生活が送れるようサポートいたします。